2008/10/20 月曜日

米金色(こがねいろ)

Filed under: 発見・発言 — 鈴木やす子 @ 15:18:24

出来秋(できあき)ともいわれますが、涼しくなって、今年も稲の収穫がすすんでいます。天気に追われるように次から次と忙しい農作業です。それでも、お米の詰まった袋が積み上がっていくのは素直にうれしい。インターネットで、とあるホームページに、黄金色でなく「米金色」と書いてコガネイロと読ませているのを見つけて、なるほどと納得しました。

わが家では、もう何年も前から、いっさい農薬も化学肥料も使わないで稲作をしています。病虫害はほとんどありませんが、雑草対策がうまくいかないと、とたんに収量が落ちてしまいます。それだけに穫れたてのお米を手にとると、愛おしく神々しさすら感じます。

おしいただくように研いで炊くと、まさに銀シャリ!料理に腕をふるう方には怒られそうですが、うちの野菜の浅漬けがあれば、ほかに何もいらない。人間、おいしいものを食べて、機嫌が悪くなるはずはありません。こういうご飯を毎日しっかり食べれば、人はもっと穏やかに暮らせるのにと思うのは飛躍でしょうか。

まちなか育ちの私ですが、子どものころ、母に「米という漢字は、八十八と書く。お百姓さんが88もの手間をかけて作っているのだよ」と、しっかりとすり込まれました。

おいしくて完全食に近い穀物を、効率よく作ることができる田んぼを、祖先たちは営々と耕し、広げてきました。それを今、なぜ作らせず、荒らしておかなければならないのでしょうか。お腹いっぱい食べられない子が世界には何億人もいるというのに。

いくら工業製品輸出の見返りという理屈を言ってみても、カネで他国の人の食料を奪い、さらに今度は自国民の健康を害する事態を招いてまで輸入することにどんな大義があるというのでしょう。怒りを通り越して悲しくすらあります。

米は人の命をつなぐ食材であり、水田は私たち日本人の心の原風景です。将来にわたって、その誇りを捨てずに作りつづけられる社会、政治にしなければと思うのです。

「北茨城民報」(08.10.19)

2008/10/5 日曜日

森のシンポジウムから

Filed under: 発見・発言 — 鈴木やす子 @ 9:34:40

0831morimm2.jpg今年の夏休みの終わりの土曜日、市ふれあいセンターでシンポジウムが開かれました。題して『北茨城の森林 生物 そして人~20年間の研究から~』。主催は関本町小川地区と、独立行政法人・森林総合研究所です。

林野庁の外郭団体としてあった森林総合研究所では、小川地区に入って、森林の植生の変遷、昆虫や動物、鳥類などの生態、人々の歴史と暮らしなどを20年間にわたって研究してきました。この研究成果を、長年お世話になってきたお礼も兼ね、地元の方たちに伝えたいと開かれたものです。

北茨城市は、暖帯と寒帯との間に位置し、阿武隈山系の南限にあることから、植生などが豊かであることは私も聞いていたつもりでした。それが今回のシンポジウムで、あらためて小川地区が、県内はもとより国内でも優れて多くの動植物をみることができる場所だと教わりました。

豊富なデータを、表や多くの写真で提示して、専門知識がなくてもよくわかる説明でした。いわゆる絶滅危惧種もいくつか見ることができると聞くと、好奇心もくすぐられ、とても興味深かったです。

当日、子どもたちの参加が少なかったのが残念で、出がけに声をかけただけの息子もぜひ連れてくるべきだったと反省しきり。もちろん、大人たちにも知ってほしい内容でした。観光の一環としても、また近年叫ばれている環境問題でも、まさに生きている教材です。

ガイドブックの作成やボランティアの養成も含め、マナーをもって体験学習ができるといいなと感じました。この豊かな自然の宝をぜひ郷土の誇りとして位置づけられるようにしていきたいものです。

「北茨城民報」(08.10.5)

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