北海道 メニュー 落書き板 たまには 直売場 たより こらぁムッ NOCUSる リンク 検 索

 
No.1313
無実を訴える桜井昌司さん

えん罪

2002/10/24撮影
 前 号  メニュー  次 号 

   
 
布川ふかわ事件の「犯人」のひとり、桜井昌司さん。
再審を求めるその訴えと人とに接してきました。
やっていない強盗殺人を、どうして「自白」したのか。
もう何十回も何百回も話しているはず。
が、その姿に「慣れ」など微塵もありません。
そして、
もし再審が開始され無罪が証明されたとしても、
10人中3人は「うまいことやった」と言うかもしれない。
しかし逆に再審が認められなかったとしても、
「あいつは本当の犯人ではない」とわかってもらえるような
そんな生き方をしていきたい、と。
かくも短い、かくも重い、言葉に胸を打たれます。
ぜひこちらこちらのページを紹介したい。
えん罪の訴えと最高裁の対応  
  
読売新聞(1978/07/09)の社説から 
 
 えん罪の疑いを持たれている事件が、また一つ、最高裁によって、あっさり有罪間違いなしとされた。
 十一年前、茨城県利根町布川(ふかわ)で、ひとり暮らしの老人が殺された強盗殺人事件で、二人の青年が逮捕された。捜査段階で犯行を自供し、公判では否認したが、一、二審は、ともに二人に無期懲役を言い渡した。「布川事件」といわれ、昨年秋には、全国の法学者二百余人が、「疑わしきは被告人の利益に」の鉄則に立った慎重、公正な審理を、最高裁に要望してきた。
 しかし、最高裁第二小法廷(大塚喜一郎裁判長)は、口頭弁論を開くこともなく、三日、「二人が真犯人であることに合理的な疑いをさしはさむ事実の証拠は発見できない」として、決定で被告人の上告を棄却した。
 えん罪事件とされ、在野の弁護士や法学者などが被告人のために尽力する事件は、それなりに深い根拠がある場合が多い。「雑音」としていっしゅうできるものではない。松川事件、八海事件、那須事件(弘前大教授夫人殺し)など、捜査当局や裁判所は、これまで数多くの苦い失敗を経験している。
 その中には、拷問、誘導、証拠の捏造・隠匿など、捜査官の不当な作為について、捜査当局が重大な責任を負わねばならないものも少なくない。そして同時に、そうした事件では、捜査当局の作った証拠や調書を、全面的に信用した裁判官の不明も問われなければならないはずである。
 いわゆる「えん罪事件」では、しばしば、別件逮捕、代用監獄の濫用、自白偏重など、疑惑を招く問題がからまっている。それだけに、裁判は、
ことさら捜査当局側に冷静な批判の目を向けなければならないのである。
 布川事件も、えん罪の定型的な要素を含んでいる。その上、事実関係でも、アリバイ、目撃証人、物証、供述の矛盾など、疑問に満ち満ちている。
 一つだけ例示してみよう。被告人が奪ったとされる金のあった場所と額、分配の場所と額など、肝心の金に関する自供は、実にあいまいなのである。それは、捜査官が知らない事実だから、えん罪の被告人には供述させようがなかった、とみるのが自然ではないだろうか。
 決定は、「一般に、捜査官が被害金額を確認し得ない案件では、故意に金額等についての自供を変転させ、後で犯行を否認すを足がかりにする」という。「きびしい追及を受けず」「自発的に」事実について自白を始めた、と最高裁が認めているような犯人が、なぜ、うそをつく必要があるのか。しかも、その反面、捜査官があらかじめ知っている事柄については、明確に供述しているのである。
 こうした場合、捜査官の誘導によって供述調書が作られた、と判断する方が、理にかなってはいないだろうか。
 最近、狭山事件、西山事件のように、口頭弁論なしに決定で上告を棄却する例が目立つ。しかも職権で証拠調べをし、「真犯人(あるいは有罪)でないとする証左はない」とする。これでは、最高裁は有罪の先入観にとらわれている、と受け止める人が少なくないだろう。

ご意見ご感想をお待ちしています。

 
ph by 
すずき産地  茨城県北茨城市
31@s.email.ne.jp