
「共産党の雇用政策いい」と社内新聞で紹介/有休100%はわが社の誇り/六花亭製菓社長 小田豊さん
2001.11.22 日刊紙 4頁 総合 (全1,616字)
「誇れるものは有給休暇の100%利用だろう」。有給休暇の完全消化などで雇用拡大をという日本共産党の政策は「深刻な雇用対策としてまともな政策だ」。自らの社内新聞にこう書いている社長がいます。訪問したのは、北海道で有名な製菓会社・六花亭(ろっかてい)の小田豊社長(54)です。帯広駅から車で十五分ほどの本社工場は、二十年かけて植樹した百種類四千本の木に囲まれています。温厚な雰囲気を漂わせる小田社長は若々しい声で語り始めました。(北海道総局 入沢隆文記者)有給休暇100% 現在13年目に −−六花亭では、有給休暇取得率100%を十二年連続達成し、現在十三年目になるそうですね(注1)。
小田氏 私のところは労働組合がないのですよ。ですから組合があったらどうするのかな、ということが頭の中にあるのです。もう一つは、完全週休二日ですが、祝日休みがないのです。だから祝日を休みにする前に法律で定まったことからやろうということがありましたね。社内新聞に、日本共産党について書いたのは、たまたま「しんぶん赤旗」で読んだので使わせてもらったんです。
−−小田さんは「社員が財産」ともおっしゃっています。大企業のリストラが横行している今、そのような考えは貴重です。
小田氏 うちの社員は本当によく働いてくれていますよ。あくまでもお客さんが大前提ですけど、私は社員第一主義です。何より会社が誇りに思えるようにしないといけないと。私も良い会社にしたいし、仕事してくれるみんなも家庭で「僕はこういう仕事をしているんだ」と誇りが持てる会社にしたい。それが良い循環になっています。
大企業に対しては僕ら批評できませんけど、「赤旗」にも書いてあるように膨大な内部留保(注2)があるんなら、人を切る前にそれを使えないのかなとは思います。サービス残業 労働搾取です −−他の経営者からも注目されているのではないですか。
小田氏 よく「有給休暇をどうやって取得させたんですか」と聞かれるんですが、何もしなかったんですよ。「やろう」といっただけです。やる気になったらできるんです。できないのは、できない理由を考えるからできないんです。
−−世間では有給休暇どころかサービス残業がまん延しています。日本共産党は「サービス残業根絶法」の制定など、ヨーロッパ並みの「まともなルールのある国」にしようと主張しています。
小田氏 まったくおっしゃる通りですよ。いくら利益を出しても、やることをやらないで利益を出してもみせかけの利益ですよ。毎期計算してみて、払うものを払って、それで利益が出ているし、自分で誇りがあります。仮にそれがサービス残業の塊なら労働搾取じゃないですか。共産党への偏見改めて −−日本共産党に注目しはじめたきっかけは何でしょうか。
小田氏 帯広市の共産党の議員さんに政治の不満を言っていたら、「赤旗」とってくれないかと言われたんです。そのときは「抵抗あるな」と思ったんですが、待て待て、そういう目で見てはいけない。そこに偏見があるのだから、まずそれを改めようと。それで「赤旗」も読み、イデオロギーの問題ではなくて「おかしいものはおかしいといわないと」と思って、こうしてお話ししているんです。
共産党のおっしゃってる「まともなルールのある資本主義」という考え方は非常に分かりやすい。ただ国民にもっともっと理解される必要があると思います。共産党の方は直接話していると本当に良い人ばかりなのにね。
六花亭 一九三三年創業。帯広、札幌、釧路に四十店舗を展開。従業員千六十八人。資本金一億四千百五十万円。年間売り上げ百三十六億円。◇ 注1 厚生労働省によると全国の有給休暇の取得率は49・5%(二〇〇〇年度)。一九九九年度は同50・5%、九八年度は同51・8%と年々低下しています。
注2 大企業四百二十七社の内部留保(ためこみ利益)は百二兆円(二〇〇〇年三月期)。
しんぶん赤旗